今回は型紙の作り方。かたく言うと設計の仕方です。かんたんに纏めたいと思います。
最近は、オーダーメイドの需要も多くなってきたので、そういった方のお役にたてれば幸いです。
1.内容物のサイズの取り方
例として、ほぼ日手帳WEEKSカバー(ペンケース付き)の型紙を作って見ます。
先ずは、ほぼ日手帳WEEKSのサイズを測ります。
カバーの表革の基準となるサイズは、ほぼ日WEEKSを開いた時と大きさ、
すなわち、
縦188mm×横196mm(表93mm+裏93mm+厚み10mm)
となります。
※あくまで基準なので、このサイズを基に設計します。
2.縫いしろ、あそび、厚みのこと
私の場合、縫いしろは4mmです。
あそびは、上下に3mm、左右に15mm取ります。
左右に15mm取るのはバタフライストッパーとなるペンケースを備えるためです。
なので、
縦(188mm+4mm+4mm+3mm+3mm)×横(196mm+4mm+4mm+15mm+15mm)
すなわち、
縦202mm×横234mm(1枚)
↓こんな感じです。(クリックで拡大)
※内側のピンクの実線は縫いしろ4mmです。ピンクの実線の上の黒のドットは縫い穴位置(5mmピッチ)です。
3.両サイドのポケット
これは感覚で良いと思います。
浅すぎると本体とカバーがフィットしなくて使いにくいので、
6~7割程度差し込めるくらいでOKです。
今回の場合はペンケース分横幅を多くとっている(左右に15mm)ので、70mmにしようと思います。
なので、
縦202mm×横70mm(2枚)
↓こんな感じです。(クリックで拡大)
4.ペンケース
これは、実際に使用するものに合わせますが、私の場合は・・・
縦34mm×横57mm(2枚)
使用するペンの太さで設計は異なりますが、
PILOT製のハイテックCシリーズの3色用のペンが差し込めるサイズで設計しました。
https://www.pilot.co.jp/products/pen/hi_tec/
※3色用のペンです。
5.背面ポケット
名刺が挟めるサイズに設計しています。
あと、ペンケースの取り付けの邪魔にならない設計であることも重要です。
縦98mm×横70mm(1枚)
※ナナメの断裁については大体で構いません。
↓こんな感じです。(クリックで拡大)
6.組み合わせてみると・・・
最後に完成図を作成しました。
↓これが実物です!!
如何でしょうか。
ノートカバーなどのあまりパーツが要らない革製品でしたら、割と簡単に型紙の作成できます。
もちろん、当店にオーダーメイドのご相談でしたら、型紙作成をご自身でされる必要はありません。
ただし、大体の寸法は必要なので、「型紙制作の流れ」のみでも知っていただければ思います。