最初に使用する道具の紹介
このページで使う追加のツールを紹介します。B6情報カードケースを作ってみよう②の冒頭にもツールを紹介していますので合わせてご覧ください。
※下画像左から
- ステッチンググルーバー(誠和)・・・革の縫いしろやボンドを塗る際の塗りしろのガイドを引くことに使用します。
→2,000円前後 - ダイアボンド(ダイアボンド工業)・・・ゴムのりです。革の接着に使用します。
→400円前後 - ヘラ(クラフト社)・・・ダイアボンド(ゴムのり)を革に塗布するために使用します。
→100円前後 - 菱目打ち(クラフト社)・・・革に針穴をあける工具です。菱目になっていることで綺麗な縫い目になります。ここでは5mmピッチの6本ヒシ目打 巾2.5mmを使用しています。
→1,500円前後 - 丸ギリ(クラフト社)・・・こちらも針穴をあけるために使用しています。
→600円前後
全て簡単にネットで手に入るものです。全部で4,500円前後といったところです。
こちらの内容では上記以外のツール等を使用していますが、前回のブログで掲載していますので省略します。
針穴を開ける前の下準備
①早速ですが、縫い穴を開ける前に白点線部分を接着します。袖収納のポケットのコバ処理をしている側を内側にするように接着します。←超注意!!
②まずは「ステッチンググルーバー」でダイアボンド(ゴムのり)を塗布するのりしろにガイドを引きます。少し見にくいですが、線で跡がついている感じです。ちなみにここでは4mm内側にガイドを引いています。
③こんな感じの跡がつけばバッチリです。
④ゴムのりを塗布するのはカバー本体の裏面と袖収納ポケットの裏面です。貼り合わせる両方の革にゴムのりを塗布します。なので、下画像の箇所にステッチンググルーバーでガイドを引きます。
⑤ヘラにゴムのり(ダイアボンド)をこんな感じでつけます。
⑥ガイドに合わせてゴムのりを塗布していきます。塗りすぎは禁物です。仕上がりが悪くなります。薄く均等に伸ばす感じです。
⑥少しテカテカしている部分がゴムのりを塗布した箇所になります。最初にステッチンググルーバーでガイドをひいた箇所全てに塗布しています。
⑦ゴムのりが生乾き(1分〜2分)くらいのタイミングで貼り合わせていきます。かなりの接着力なので、ズレると面倒なので慎重に貼り合わせましょう。また、位置を決めて貼り合わせたら力を入れて圧着します。目一杯力を込めても良いです。人によっては当て革をして木槌で叩いて圧着する人もいます。
⑧サンドスティックで断面を綺麗に仕上げます。私の場合はこのタイミングで面取りもヤスリで行います。
⑨下写真の感じに仕上がりました。ここをしっかりやるかやらないかで出来栄えが物凄く変わります。時間がかかってもしっかりと仕上げましょう。
⑩これで縫い穴を開ける前の下準備は完了です!
⑪今度は「ステッチンググルーバー」を使って革の表側(銀面)にガイドを引きます。このガイドに沿って針穴を開けていくので慎重に真っ直ぐにガイドを引いてください。ここでも縫い代4mmに設定しています。
⑫こんな感じにしっかりと真っ直ぐにガイドを引きます。
⑬縫い代のガイドが引けました。
いよいよ穴あけ!
※あらかじめ5mmピッチで黒点を記入している型紙を利用します。ちなみにイラストレーターで作成した普通紙の型紙です。
①「ステッチンググルーバー」で作ったのりしろのガイドに合わせて型紙を配置します。
②次に下画像のように型紙の黒点に合わせて、菱目打ちを使って針穴の跡をつけていきます。
③針穴の跡に合わせて菱目打ちを木槌で打っていきます。この時菱目打ちは垂直・水平を意識してください。これがめちゃくちゃ重要です。しっかり垂直・水平を保っていないと目打ちの出口がズレてしまいます。革が厚ければ厚いほど垂直・水平を保たないと目打ちの出口に影響が出ます!要は裏側の針穴がズレてしまうということです。
④キワの部分は下画像のように「丸ギリ」で穴を開けます。菱目打ちで一発(本体とポケット部)で穴を開けてもいいのですが、初心者だと菱目打ちの側部でポケット部分の革の断面(側面)を切ってしまうことがあるのでこの部分のみ丁寧に「丸ギリ」で穴を開けています。
⑤「丸ギリ」は穴が細いのでしっかりと貫通させてください。でないと、縫い糸が通らなくなったりします。
⑥こんな感じです。
⑧全体に縫い穴を開けました。あとは縫って完成です。
まとめ
このページでは革を貼り合わせて縫い穴を開ける作業工程を掲載しました。良い作品を作るためには丁寧に作業することが重要です。ついつい勇足で作業を進めてしまいがちですが、ゆっくり丁寧に作ってみましょう。
あとは縫って仕上げていく工程です。